音楽療法士の西です。
西は法人が運営している施設を曜日ごとに回って音楽療法を行っているのですが、どの現場にも必ず耳の遠い方がいらっしゃいます。年を重ねていくと体の機能が徐々に変わっていくことは自然なことで、難聴傾向になっていくのもまた然りなのです。
西が新人の頃は難聴の方とのコミュニケーションや音楽療法最中の関わりに本当に苦労しました。こちらの言いたいことや活動の指示がうまく伝わらずに相手を困らせてしまったり、 「もういいよ!(-_-メ)」と怒らせてしまったことも数知れず。
じゃあ、やっぱり耳が聞こえないから音楽活動はできないのか?というと、10年以上の経験を重ねてきた西からの答えはNO!です。
できます!耳が全く聞こえてなくても音楽活動はできます!
今回は普段から行っている難聴の方との音楽療法での工夫を紹介しましょう♪
①カンペを使う。
活動の指示や声掛けは視覚からでもできます。ある程度の文字を読めるレベルの方や集団の活動での使用がメインとなりますが、耳元で個別に伝えるよりカンペを出すことで指示を伝える効率性もあがりますし、意識を音楽療法士へ向かせることもできます。
指示する内容や声掛けでよく使うフレーズをいくつかに絞り、それを太文字で印刷しA3サイズのファイルに自作して使うのです。
とあるグループホームでは9名中3名の難聴の方が参加しています。補聴器を使用されている方もいますが、耳元でだいぶ大声でゆっくり話しても「聞こえない」と言われてしまうことが多いです。コミュニケーションを図ろうとしても「聞こえない」「分からない」と手を横に振って関わりがすぐに終わってしまいがちでした。そこで、3人隣で座って頂き、カンペを使い始めてから一人は読んだ後に頷いてくれるようになり、一人は声に出してカンペを読むようになりました。活動への参加意欲が格段と上がったと感じています。大声を出して指示出しができない今のコロナ禍にも役立つと思います。
二つ目はまた次回にご紹介します。
今日はここまで。
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