2021年9月24日金曜日

中秋の名月にまつわる音楽療法の実践例

 音楽療法士の西です。

先日9月21日は中秋の名月でしたね。西も自宅の窓から光り輝く満月🌕を見ることができました。秋をより一層感じられた時間でした(*‘∀‘)


さて、西は毎年この中秋の名月の時期が近くなると、どの現場でも『月』をテーマにした音楽療法を実施しています。今回はその実践例を紹介しましょう。

日本は昔から月を眺めては、そこからインスピレーションを受けて詩や歌、絵など創作につなげてきました。だからこそ、『月』のつく曲も多いのですね。


実際のプログラム

①イントロクイズで脳トレと歌唱。

西:「今から弾く曲は曲名に必ず『月』が入ります。何の曲か分かったら手を挙げて教えてくださいね」

     ♬♬♬~演奏中~♬♬♬

西:「はい、わかった人?」
Eさん:「はい、雨降りお月だ(^^)/」 
西:「正解です」

西:「次はこれです」  

     ♬♬♬~演奏中~♬♬♬

Uさん:「・・まーるいまーるい(中略)月だ」
西:「これはそのままですね」
Uさん:「月」
西:「正解です」

というように曲名を答えてくれる方もいれば、曲名はすぐ分からないけれど歌って答えようとしてくれる方もいます。

他にもイントロクイズで使用した『月』のつく曲名を以下に挙げます。
・月の砂漠
・十五夜お月さん
・朧月夜 

など、童謡や唱歌から選曲すると多くの世代で聞き馴染みがあり、答えが出やすいですし、自発的に歌ってくれる方も多いです。


➁鳴子合奏には炭坑節で盛り上がること間違いなし。

炭坑節は年中使っている曲の一つですが、月がテーマの時にはほぼ毎日演奏しています。

西:「さあー次は合奏ですよ。月が出てくる音頭はこれでしょう!」と和太鼓でリズムを刻めば、大抵の方は鳴子を打ち始めてくれます。「つきがー」と歌いながら演奏してくれる方も多いです。


③鑑賞には『月』が出てくるあの名曲で。

フルートか大正琴で鑑賞をするときに、よく演奏する一曲があります。

「荒城の・・」とまでいえばお分かりでしょう。音楽療法に参加される方も「月!」と答えてくれます。一番歌詞の「春高楼の・・」が歌い出しだとすぐにピンとくるのですが、中秋の名月がテーマの時はあえて一番ではなく二番の「秋陣営の・・」の歌詞を提示しています。 しっとりとクールダウンにもなるので終盤に使用することが多いです。


いかがでしたか?
時に何か一つテーマや縛りを決めて選曲したりプログラムを構成する回があると、音楽療法がマンネリ化にならずに楽しい活動になります。

今日はここまで。















2021年9月23日木曜日

久々に訪問音楽療法へ行ってきました。

 音楽療法士の西です。

先日、敬老の日週間という事でひかりが丘地域ケアプラザ内でデイサービスに訪問へ行きました。しばらくオンライン音楽療法が続いていたので対面の音楽療法活動に少し緊張と楽しみの両方の気持ちを持って行きました。


西:「こんにちはー(*^_^*)」

職員:「あー西さん久しぶりー!元気?今日は宜しくね!ヽ(^o^)丿」と久しぶりの介護職員と笑顔で挨拶を交わしました。また、ご利用者のテーブル卓前を通ると

「あ、ほら噂をすれば、、先生来たわよ」 

 (多分悪い噂ではないと思うが・・)

「先生、俺のこと覚えてる?」と笑顔で手を振ってくれたり声をかけてくれて、温かく歓迎して頂きました。


距離をしっかり取り、アクリル板設置と換気をしながら約4か月ぶりの対面音楽療法スタートです。
ここではまず、挨拶の歌のCDに合わせて手拍子活動から始まります。オンラインの画面越しだと1~2秒のタイムラグがあるのですが、今日は音楽療法士とご利用者の手拍子はバッチリ合っています♬やはり、対面ならではの一体感です(*‘∀‘)

今日の音楽療法は敬老週間なのでミニテーマとして【若々しい気持ちを大切に】と掲げてピアノ演奏では『青い山脈』を軽快に演奏しました。体を左右に動かして音楽にノッていたり、手拍子したりとそれぞれが青春歌に耳を傾け反応を見せてくれました。

次に鳴子を配り、両手に持って交互に打ったり同時に打ったりと、音楽療法士でいくつかパターンを提示しながら『富士山』の曲に合わせて合奏しました。右・左・右、左・右・左と手を動かしていくこの活動はじつは頭の体操も兼ねています。余裕の顔で順番通りにこなす方もいれば苦戦される方もいます。


西:「いかがでしたか?出来ましたか?」と聞くと「はーい!ヽ(^o^)丿」と元気よく手を挙げる方が数名いました。

西:(ん・・?Iさん、手挙げてるけどずっと両手で打ってたやん・・(笑)でも返事元気良いな。)


そう、それでいいんです。しっかり鳴子を振って音を出していた、または自分で【出来た】と思えればそれでOKな活動ですから。鳴子合奏は頭の体操でもあり、全体で音を合わせるという協調性、参加して自分は出来た、と意思表示する自発性、いくつかの要素が盛り込まれている認知症予防活動なんです。


ただ、ルールに合わせるだけが音楽療法ではありません。合奏の醍醐味は自由に心の開放のままに演奏する。これも心の若さを保つ秘訣だと長年現場で感じています。和太鼓を使い、音頭調のリズムを刻めば自然と皆さんが自分のタイミングで入ってきてくれます。『東京音頭』に合わせて職員も踊りながら一緒に演奏しました。全体が高揚感に包まれて、それは楽しい楽しい時間となりました♬(≧▽≦)


また、以前のように毎週対面でも安全という日は来るのかは分かりませんが、対面音楽療法の良さと、ご利用者の皆さんの現役感を再認識できた回でした。


秋なのに最高気温30°の真夏日って(; ・`д・´)







2021年9月12日日曜日

介護実習。

 音楽療法士の西です。

今日は久しぶりに特養で入浴の終わった後のドライア―を担当させてもらいました。

綺麗さっぱりになったご利用者の髪の毛を乾かしながら、雑談もしました。


雑談1 

西:「お風呂気持ちよかったですか?」 

Iさん:「あーほんとに気持ちよかった。何から何までやって頂いて嬉しいわ。本当に感謝してるのよ」


雑談2 

西:「髪乾かしますねー」

Yさん:「私、髪の毛の量多いから時間かかるでしょう?ごめんなさいね」

西:「髪の量が多いのは良いと思いますよ。若々しく見えますもん。私のほんのちょっと上ぐらいに見えてもいいぐらいですよ」

Yさん:「あらー上手ねえー何も出ないわよー(笑)」

西:「そりゃ残念ですな(笑)」


雑談3 

職員:「西さん、Fさんの髪乾かしたら三つ編みしてあげて下さい」

西:「三つ編みですか!?(; ・`д・´)」

職員:「得意ですか?」

西:「いや全然(笑)」

Fさん:「適当でいいよ」

西:「頑張ります。オシャレさんなんですね」


雑談4 

西:「熱くないですかー?」

Sさん:「★〇□!♯Δ・・(+_+)」

西:「えー??(ドライアーの音で何言ってるか聞こえんかったー(。-∀-))


など音楽療法とはまた違う雰囲気でやり取りをしました。

日頃から感謝を職員に伝えたり冗談を返すのが上手だったり、固定の髪型があったり

入浴後疲労感があったりと個々に違う場面を見れたり、普段関わりの少ない方との交流は西にとって新鮮でした。


また、入浴をメインで従事されている職員を改めて観察することができました。日によって一日に数十人を入浴することもあります。

入浴の現場で、急な受診や体調不良等、SSご利用者の退所日を考慮した入浴時間の提案など、効率さと臨機応変さが発揮されて入浴は進められていきます。

どこの高齢者施設にも入浴のプロ集団がいたりしますが、ここでもチームワークを見ることができました。入浴専門の職員が固定されていると、阿吽の呼吸もあったりするものです。
夏のお風呂場は熱気と湿気で環境的にも大変だったりしますが、汗まみれになっても入所者の清潔を維持する為、入浴を楽しみにしている方の為に稼働しています。


日々変わっていく現場で西も勉強する立場で関わらせて頂こうと思っています。

今日はここまで。




    









読んで頂きありがとうございました。

  音楽療法士の西です。 シャロームの外では梅の花が満開に咲いています。 春の訪れに少しワクワクしてくるのは私だけでしょうか(´▽`*) さて、これまで50回のブログを投稿してきましたが、このブログは閉鎖することになりました。読み続けてくださった方がいましたら、本当にうれしい限り...