2021年6月4日金曜日

音楽療法実践レポートなり。

 こんにちは。音楽療法士の西です。 


高齢者現場あるあるのお話。

天気が不安定な日はご利用者の中に眠気が強かったり気持ちが沈む、という方がどの現場にも数名はいらっしゃいます。

今日の午前中訪問したデイサービスでの音楽療法も、少しどんよりした空気と眠気漂う雰囲気の中始まりました。


「皆さんおはようございます!」と挨拶すると5人中1人「おはようございます」と声を出してくれました。

一人返事あるだけでもまだ、さい先良い方です。時には誰も返事なく、さっき起こしたのにもう皆寝てるんかーい!?(; ・`д・´)なんてこともざらにあります。


そんな時、西は雨だからこそ雨の曲を楽しく弾くところから始めます。

今日も定番の【雨ふり】を軽快にキーボードで弾いてみると・・・


Aさん:目をパチッと開ける

Bさん:床を見てるけど指はリズム刻んでいる

Cさん:閉眼したまま途中から小さーい声で口ずむ

Dさん:じっと音楽療法士を見ている。

Eさん:リクライニング上でじっと一点を見ている。


それぞれ、個別ならではの反応が見られ始めました。こちらのデイサービスは認知症レベルも幅広く精神、身体状況も本当に様々なため、一人ひとりの反応の観察がとても大切なのです。


そこから音楽療法士で

Aさんには改めておはようございます、と挨拶します。

Bさんには手拍子を促します。

Cさんにはそのまま歌を続けるよう声掛けします。

Dさんにも手拍子してみましょうかと、音楽療法士が目の前で手拍子をしてみます。

Eさんは水分介助中なのでそのまま様子観察します。


そういった関わりの後に再度【雨ふり】を演奏すると・・

Aさん:音楽療法士を見ながら雨ふりを歌う

Bさん:音楽療法士を見ながら手拍子をする

Cさん:閉眼したままだが、より聞こえる声量で歌う

Dさん:音楽療法士を見ながら雨ふりを歌う

Eさん:リクライニング上で目を大きく開けている、おそらく音楽が聴こえている


小集団の音楽療法ではありますが、必ず全員が同じ活動を行うことよりも、個別に合った関わりと活動の提示を都度音楽療法士で入れていくことで、バラバラになりすぎず集中と一体感が生まれやすくなる音楽活動が可能となります。


どんより天気でも音楽療法は穏やかに楽しくできました♪






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