2021年11月30日火曜日

入院中の事

 音楽療法士の西です。

シャローム横浜で少しずつ仕事の再開を始めました。退院後、施設長との話し合いにて無理なく様子を見ながら、ゆっくりな復職ペースを大事にして頂けるとの事で有難い限りです。

さて、前回に続き入院中のお話です。西が入院していたフロアはそれなりに広く、沢山の方が入院されていましたが、コロナの感染対策中の為、基本的には全員マスク着用で交流や面会も禁止でした。それは世の中の状況からして未だ仕方ないと思うのですが、実際に入院患者の立場になると強く感じたことがあります。

それは入院生活が数日も続くと【余暇時間の過ごし方に少しでも刺激や充実性を求めたくなる】ということです。西は3日間はベッド上で絶対安静が必要でしたが、それ以降はゆっくりと動けたので、主治医と相談して5日目以降病院の建物内のみの散歩を許可して頂きました。表向きは体力の急激な低下を防ぎたいという理由でしたが、もう一つは余暇時間に少しでも刺激を感じられるように、との理由も自分の中にありました。病気の種類や治療方法によっては自由に使える時間は患者様々に違うとは思うのですが、西は比較的自由に動ける時間が長くありました。テレビや本をゆっくり読める時間ができたことに嬉しさも感じていましたし、他にもラジオを聴いたり途中からパズルなども使って脳トレもしていました。ただ、6日目を過ぎると人との交流がごくわずかな中で一人のんびりする、というのは贅沢な反面、難しいなとも気づきました。コロナ前の病院ではボランティア等でロビーコンサート等あったかもしれません(西も昔、慰問演奏等していました)。しかし、現在の病院はボランティアの介入やアクティビティが全く無い中で外部刺激が本当に少ないのだなと感じました。

それは今の高齢者入居施設にも同じ側面があると思います。病院と同様にボランティアや外部からのイベント開催が難しい中で介護職員中心でアクティビティの提供を毎週実施していく事は業務過多の中では厳しいです。

だからこそ、自分が活動している音楽療法や折り紙や塗り絵などの手作業等の関わりはとても大事で必要だと感じています。あ、自信過剰に聞こえてしまいますか?でも、少しでも好きな歌を一緒に歌唱したり、自分で好きな色鉛筆を選んだときに「それ良い色ですね」と声かをかけてもらったり、筆談したりキャッチボールしたりとアクティビティ活動を一緒になって関わる時間って一日の中で寂しさを和らげるためにとても必要で、それがあるのとないのとで精神的充足は変わります。

実際、西は7日目に病室で一人でパズルをしていましたが、それを見た看護師さんに「西さん、そのパズル難しそうですね。すごい集中してますもんね」と声をかけてもらえただけで、西:(治療以外で少しでも声掛けられると、ちょっと嬉しいもんだな (*^-^*))

と感じられたからです。忙しく動き回っている看護師に気軽な世間話はしずらい雰囲気です。患者さんによっては家族と毎日電話されている方もいました。入院前では何気ない家族との関わりでも、入院中は会えない分意味のある関わりなのかもしれません。

今回の入院経験は西の音楽療法活動の良い面を再認識できたポジティブ要素にもしつつ、再開後も個別にしっかり関わっていこうと思います。


今日はここまで。退院後、日常生活に戻ると急に冬を肌で感じました。施設内に数日いると確かに季節感あまり分からなくなります。ご利用者とも季節の話もたくさんしていこうかな。





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読んで頂きありがとうございました。

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